ドイツの寒い冬 ハイツングの種類について
寒ーい冬がきました。ドイツに住んで何年も経ちますが、冬が来るたび日本のコタツとか石油ストーブが恋しくなります。
年の半分が寒いドイツでは、毎年10月から3月頃までヒーターを使っています。
備え付けの暖房設備ハイツングは各部屋に備え付けられています。
近年の家賃高騰が厳しい状態で更に燃料不足に伴う光熱費の爆上がりも深刻です。
かといって寒さを我慢しすぎて身体を壊したり、暖房を使わずに
部屋を冷やし過ぎて壁にカビが生えてしまったら
修繕費を大家に請求されてしまうので節約しすぎるのも要注意です。
ー目次ー
ドイツの暖房システムの種類は3つ
ヒーターの種類はアパートによって異なります。
暖房設備はドイツ語でHeizung(ハイツング)と言います。
一般的なアパートのハイツングは、主に下記の3つに分類されます。
・ガスハイツング
・セントラルハイツング
・エレクトロハイツング
ガスハイツング
ガスハイツング(Gasheizung)はアパート全体ではなく、各家庭に個別でガスボイラーが設置されています。
蛇口をひねると湯沸かしのカチカチッボーッという音がします。
ボイラーは壁に埋め込まれていることが多いです。
ガスで湯を沸かしてタンクに貯めて、タンクからシャワーやヒーターに湯を供給するシステムです。
タンクの湯を冷やさないように自動で追い焚きされます。
各家庭にメーターがあり、入居者が各自で契約しているガス会社に料金を支払います。
部屋の壁に備え付けられている操作パネルでタイマー&温度調節できるようになっています。
この操作パネルが慣れるまで時間がかかるんですよね、、。
一番メジャーなセントラルハイツング
セントラルハイツングはアパート全体がパイプで繋がっていて、共通のパイプから湯が供給されるものです。
お湯の温度は一定で、設定温度に達するまでお湯がハイツングの中を循環します。
アパート全体に影響が出るのでしっかり管理されているおかげか、セントラルハイツングで大きなトラブルは今まで経験したことがありません。
トラブルと言えば、年に何度かお湯が出ない日があるくらいです。
大体毎回数時間で復旧しています。
全く仕事をしてくれない管理会社だった時は夏場に4日間お湯が出ませんでした。
セントラルハイツングのメーターには要注意
暖房費は最初に決まった金額を家賃と共に納め、年に一度メーターがチェックされ
払い戻しまたは追徴金の清算がなされます。
メーターチェックは業者が訪問します。
大抵の場合、共同玄関の扉にメーターチェックの告知が貼り出されます。
設定されたメーターチェックの日に不在の場合は、自費で後日メーターチェックを
してもらわなければいけなくなるので要注意です!しかも結構高いです。
どうしてもチェックの日に用事がある場合は、信用できる隣人に相鍵を渡して
メーターチェックに立ち会って欲しいとお願いすることもできますが、、、、
私はあまり知らない人を家に入れたくないので在宅する様にしています。
エレクトロハイツング
エレクトロハイツングはガスハイツング同様各家庭にタンクが設置されていて電気で湯を沸かすシステムです。
沸くまでに時間がかかるのとコストが一番かかるので出来ればエレクトロハイツングの家には入居したくありません、、。
ガスヒーターが壊れた際の代用で取り付けられる事が多いです。
私は以前入居していた家がまさにこれでとっても不便でした。
例えば、入浴の為にお風呂にお湯をためようとするとバスタブの半分まで熱いお湯を張るのに最低でも1時間はかかっていました。
しかもためている間にバスタブの湯が冷めてしまうので、
たくさんの鍋に熱湯を沸かして、ぬるいお風呂に入れて注ぐという涙ぐましい努力をしていました。
あまりにも手間なので入居していた期間の最後の方はシャワーで済ませていました。
オーフェンハイツング
暖炉で家をあたためるオーフェンハイツングというのもあります。
オーフェンハイツングは薪や炭を燃料にしているので一番コストが安いです。
アルトバウには今でも部屋の片隅に年季の入った大きな暖炉が備え付けられていたりします。
ロシアのウクライナ侵攻によるガスと電力の高騰の影響で、アルトバウアパートでオーフェンハイツングを利用する家が増えたとの事です。
郊外の一軒家に行くと暖炉のお家が多いです。
周囲が森だったり、広い庭に大きな木がたくさん生えているので
燃料調達には困らないとの事です。
オーフェンハイツングはとっても暖かくて暖炉の匂いが心地よいので私は大好きです。
暖房設備の不具合
ハイツングの故障、不具合は深刻です。
ハイツングのバルブをひねっても全く暖まらない場合や、ぬるい状態の場合は即管理会社に問い合わせましょう。
ハイツングはライフラインな為、ハイツングが完全につかない状態で外気温がマイナスの場合、家賃を支払わなくてよくなります。
家賃の減額はMietminderungと言います。
ハイツングがぬるい状態でしか作動せず、室温が一定温度までしか上がらない場合もMietminderungの対象になります。
不具合が始まったら証拠として写真や動画で記録を残します。
ハイツングの空気の抜き方についてはこちらもどうぞ↓
憧れの床暖房
ちなみに、最近のアパートは床暖房が完備されている物件もあります。
床暖房付きの家におじゃました事があるのですが、めちゃくちゃ暖かくて快適でした!
通常の暖房だと床に近いほど冷えるので、赤ちゃんがいる家は床暖房が断然おすすめです。
ドイツの冬は厳しいので、暖房設備の不具合は今のうちに修理依頼しておきましょう〜。
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