ドイツの寒さ対策 ハイツングの使い方とハイツングが温まらない時の対処法 防寒アイテム
今回はベルリン・ドイツ寒さ対策のお家編、ドイツの暖房器具ハイツングの使い方をご紹介します。
ハイツング(Heizung)とは、ドイツの暖房設備の事です。
ー目次ー
ハイツングは部屋が暖まるまでに時間がかかる
ドイツの家は天井が高めで暖房をつけても部屋があたたまるまでに時間がかかります。
古くて隙間風も多いアルトバウの家はノイバウに比べて格段に寒いです。壁がひんやりしていると部屋も暖まりにくいです。
この特性のおかげで夏場は快適に過ごせます。夏の暑い日には朝早い時間帯に窓を開放して冷たい空気を入れて部屋を涼しくして、日光が部屋に入ってくる前に窓を閉めて遮光カーテンで光を遮断すれば屋内は一日中ひんやり快適になります。
夏はドイツの家はとても快適ですが、冬はきちんとハイツングを機能させないと快適にはなりません。
私は冷え性なので冬はハイツングがついた部屋で更に靴下二重、セーター、パーカーで厚着してモコモコになって過ごしています。
基本ハイツングは付けっ放し
ドイツ人家庭に行くと、家全体がポカポカで基本的にハイツングは付けっぱなしです。
消すのは寝るときくらいで、弱めに付けっぱなしにしておくのが一番効率が良いとのこと。
ただ、つけっぱなしにしておくの勇気がいりますよね、、。
セントラルハイツングの場合、暖房費の請求は翌年にまとめてくるのでドッキドキです。
中には、冬場は寝る時も付けっぱなしで換気のために窓を開けて寝てるなんていう人もいますが、これは確実に暖房費がかかるのでおすすめしません。
部屋で凍えていたあの頃
つけっぱなしが普通だなんて、そんな事を知らなかった当時の私は律儀に家にいない時間帯はメモリを0にして暖房を切る様にしていました。
その結果、夜間に帰宅すると完全に冷えきった部屋が完成しており、ハイツングの前で部屋があたたまるまで何時間も凍えることになり、体質が一気に冷え性になってしまいました。
しかも、ガスハイツングだったため設定パネルで夜間に切れるようにタイマー管理されていました。当時のケチな同居人(留守がち)の部屋にハイツングの設定パネルがあり操作できずであまりの寒さに一冬で引っ越しました。
今なら温度設定や時間について抗議できますが、当時の私は大家でもある同居人に何も言えませんでした。
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ハイツングのメモリの意味
セントラルハイツングの場合、バルブの部分に0・雪の結晶マーク・1・2・3・4・5というメモリがあるのが一般的かと思います。
一般的にそれぞれの設定温度はこんな感じです。
室温が右側の温度になるように設定されています。
雪の結晶マーク、5度
1、12度
2、16度
3、20度
4、24度
5、28度
ちなみに我が家のセントラルハイツングは強力で2で熱々で、付けっ放しにしておくと室温が18度くらいになります。多分、設定がおかしいので使いすぎない様注意しています。
ハイツングの使い方
基本的なハイツングの使い方を説明します。
我が家では下記のような感じで使っています。
夏場・・・0
冬場に長期不在にする時、または暖房が不要な物置部屋・・・雪の結晶マーク
日中は使わない部屋(寝室など)・・・日中は1または0.5で放置、夜寝る前だけ2にして部屋をあらかじめあたためておく。
就寝時は寒さによって1だったり雪マークだったりしています。
通常部屋にいるとき・・・2〜3でずっと放置、乾燥するのでたまに換気。
という風です。
我が家では4と5は滅多に使いません。3で十分フルパワーなので。
ずっと4か5にしないと部屋が寒い場合はハイツングが故障している可能性大です。
ちなみに、雪の結晶マークは氷点下になった場合に配管が破裂するのを防ぐためのモードなので冬場に旅行に行く場合は全室雪マークをおすすめします。
・
ガスハイツングの場合は、このバルブが無く壁に取り付けてある設定パネルで家中のハイツングの温度調整や時間設定をします。
(小さな説明書が設定パネルに差し込まれているはずなので、それを参照してください。)
ハイツングが温まらない原因
ハイツングを3以上にしてもハイツング本体があたたまらない、またはハイツングの側面のどこかが冷たい場合はハイツング内に空気が溜まっているので空気を抜く必要があります。
ハイツングから水のボコボコ音がする場合も空気が溜まっています。
正常なのは、ハイツングをつけてしばらくすると側面全体が隅々まで熱くなることと使用中ボコボコ音はしないことです。
空気が入ったままハイツングを使い続けると効率が悪く、寒いままなのに使用量はカウントされていき暖房費だけが嵩んでいくだけなので小まめにチェックしましょう。
特に今は燃料費が高騰しているので無駄は極力省きたいですね。
ハイツング内の空気を抜くための道具
ハイツングの空気を抜くのはとっても簡単でしかも2ユーロ以内で出来ます。
結構頻繁に使うので一つ買っておくのをおすすめします。
これがあれば空気が抜けます。
この鍵はホームセンターでも売っています。
空気抜きにはこの鍵とコップを用意しましょう。コップは薄いプラスチックの柔らかいものが隙間に入って使いやすいですよ。
色々手を打ってもそれでもまだ寒い場合は簡易ヒーターもおすすめです。↓
特に今年から戦争の影響により、暖房費が高額になるのでピンポイントであたためたい場合は
小型の電気ヒーターは節約になるかと思います。ガスは3倍近く値上がりする予定で、電気は今の所我が家では値上がり通達は届いていません。
ちなみに、管理会社から届いた我が家の暖房費の追加請求額は1,500€でした、、。過払い分は戻ってくると書いてはありますが、期待はできないです。
ハイツングの空気の抜き方
上で紹介した鍵を使ったハイツングの空気の抜き方をご紹介します。
【空気抜きの手順】
・ハイツングバルブを最大の5にしてしばらく待つ。
・ハイツングのバルブの付いている側とは反対側にある小さな突起部分を探す。
・突起部分に上の鍵の四角の溝部分をぴったりはめる。
・突起部分のすぐ下から空気と水が出てくるので、コップを受け皿にしてゆっくり鍵を回す。
・空気がプシューと出てきます。お湯も出てきます。
・お湯と一緒にしばらく空気が出るので空気が出なくなるまで出しながら待つ。
・鍵を閉めます。
以上!
これでハイツングの温まり方が正常になるはずです。
ハイツングからボコボコ音がしたり、表面の熱さが均等でない場合はこまめに空気を抜きましょう。
もしこの方法でも改善されない場合は配管などの故障もあり得るので早めに管理会社に相談しましょう。
文章でわかりにくい場合は、この動画もおすすめです。
部屋の防寒対策
ハイツングを整えるのは寒さ対策の大前提なのですが、それ以外にもたくさん出来ることがあります。
まずは窓のチェック。窓枠のどこからか空気が入っている場合はパッキンが古くなっているので取り替えます。
パッキン交換が面倒な場合は下記の↓柔らかいゴム素材のテープを窓枠全面に貼って隙間を埋めるのが楽です。
窓のガラス部分の防寒対策もおすすめです。窓ガラスの冷気も室温を下げる要因です。
我が家では下記のフィルム↓を使っていますが、寒さはマシになった気がします。後、結露にも効果抜群です。フィルムを貼る前はめちゃくちゃ結露していて毎朝タオルで拭きとっていたのですが、フィルムを貼ったら結露が全くなくなりました。
次は壁。部屋のどこかの壁にヒビが入っていて、そこから外気が入っている可能性があります。穴埋めにはこちらで↓パテ埋めするのがおすすめです。ヘラ代わりに不要なプラスチックのカードを使用すると便利です。
次は玄関ドア。古い家の場合特に立て付けが悪く玄関から結構隙間風が入ります。玄関ドアの内側に長い厚手のカーテンを取り付けるとだいぶマシになります。カーテンは天井から床までぴったり覆う長さがおすすめ。
ちなみに、ハイツングの上や前側には何も障害物を置かず、空気の通りを妨げないようにします。カーテンもハイツングを覆わないようにしましょう。
それでも寒い人にはこれがおすすめ
ハイツングをつけても寒さを感じる時には最終手段でこちら↓を使っています。
Fashyの湯たんぽ最強です。
コスパも最強でピンポイントであたためてくれるのでとっても重宝しています。
ドイツ製のFashyはすごく頑丈で長持ちします。
毎年10月頃から4月くらいまで、1年の半分以上使っているアイテムです。
おすすめの使い方は、お布団の中はもちろんなのですが、
デスクワークするときや寒さを感じたときにお腹や腰に湯たんぽを乗せると気持ちがいいです。
寒いままで我慢していると、代謝が悪くなりどんどん冷え性が加速しますので要注意です。
こんな可愛い赤ちゃん用の湯たんぽもありますよー。
カビが怖いので換気も忘れずに!
寒いと換気を怠りがちですが、カビ対策に換気は絶対必要です!
さもないと、窓の周辺や天井の隅、家具の裏側も気がついたらカビが生えていた、、、なんていうことになりかねません。一度生えるとどんどん増えていくので厄介です。
カビが生えると根絶するのに相当な労力と、退去時に高額な修繕費を請求されることもあります。万が一カビを見つけてしまったら即対処しましょう。
室内用の塩素フリーのカビ除去スプレーはこちらです。
塩素フリーですが、ちゃんとカビは落ちます。頑固なカビにはキッチンペーパーに防カビ剤を染み込ませてラップをしてしばらく置くと落ちやすくなります。
カビの箇所の周囲もスプレーするのをおすすめします。
実は我が家もとうとう浴室の壁にカビが生えました。タイル部分なら除去は簡単なのですが、壁は本当に面倒くさいです。これ以上増えないよう日々チェックしています。
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