ドイツの健康保険選びと保険の種類について プライベート健康保険と法的健康保険ってなに?

ドイツに居住する場合、健康保険に加入しなければいけません。

ビザ申請や更新の場合、ドイツで認められた健康保険に入っていることが大前提です。

ドイツの健康保険は2種類あります。

・Gesetzliche Krankenversicherung (GKV) 法的健康保険

・Private Krankenversicherung (PKV) プライベート健康保険

プライベート保険のメリット

プライベート保険の最大のメリットはサービスの良さ!

家庭医・歯の治療・入院時に法的健康保険よりも

保険内でカバーされる範囲が広く、

医療面・施設面でGKVよりも良いサービスを受けられます。

通常予約でいっぱいの専門医もプライベート保険の場合は即日で予約が取れたり、

優先的に見てもらえるので待ち時間が無かったりします。

保険料もGKVとほぼ同じくらいの金額で加入できます。

収入が高い人の場合GKVだと毎月高額な保険料になりますが、

プライベート保険は収入によって保険料が変動しないので高収入の人にはプライベート保険がおすすめです。

しっかり保険金額とサービス内容を比べたい場合は保険費用を比較しましょう。


下記のリンクから簡単にプライベート保険費用の比較ができます。

Privat Krankenversicherungの比較はここからどうぞ

プライベート保険のデメリット

プライベート保険のデメリットは、配偶者がいる場合に配偶者は

別途健康保険に加入する必要があります。

子供がいる場合も同様に別途健康保険に加入する必要があります。要は家族全員分の保険が必要。

夫婦の片方がプライベート保険の場合、

配偶者が扶養以上に稼ぎがある場合は勤め先を

通してGKVに加入できるので子供は配偶者の保険に加入することが出来ます。

もう一つのデメリットは大したことではないですが、

病院にかかった場合に受付でまず実費で支払い

その後保険会社に毎回病院費用返金の申請をする手間があります。

もう一つ大きな問題は、高齢になった時に

所得に合わせた保険料のGKVに戻りたくなっても、
加入できない可能性が高いという部分はデメリットではあります。


しっかり貯蓄していて安定した年金を確実にもらえる場合は

毎月のプライベート保険の支払いは問題ではないと思います。

ちなみに、働ける若い内は転職などを機にプライベート保険から新しい雇用先で法的保険に戻すのは簡単です。

プライベート保険への加入資格

サービスが手厚いプライベート保険ですが

誰でもサービスの良いプライベート保険に簡単に加入できるわけではありません。

病歴などの審査があります。

下記の人はプライベートの保険に加入できます。

・自営業者

・フリーランサー

・学生

・公務員

・会社員の場合は条件あり。額面給与が月5,175ユーロ以上、年収62,100ユーロの人。(2024年調べ)

ベルリンには特にアーティストやフリーランスの日本人が多いので、この特権を利用して

サービスの良いプライベート保険への加入をおすすめします。

逆にアーティスト・フリーランスはKSKに入らない限り、法的保険に加入するのが難しいです。

下記のリンクから、自分に合ったPrivat保険を見つけることができます。

Privat Krankenversicherungの比較はここからどうぞ

オレンジ色のAngebot anfordernをクリックして希望するサービスを入力して
自分に合ったPKVを見つけてください。

法的健康保険のメリット

健康であまり病院にお世話にならず既婚者の場合は法的健康保険への加入がおすすめです。

配偶者(妻)の収入が月505ユーロ未満(2024年調べ)の場合は

法的健康保険に加入している夫の健康保険に扶養で加入できます。

子供がいる場合も同様です。

全員分加入しなければいけないプライベート保険に比べて保険料は安く抑えられます。

(ただし、プライベートは保険料は高いですが、治療内容によっては実費分が少ないのでプライベートの方が得になる場合もあり。)

収入に合わせた保険費用なので収入が不安定な場合は法的健康保険をオススメします。

健康保険費用は最安で月185ユーロ(2024年調べ)です。

メリットのもう一つは、プライベート保険と違い、特別な検査や処置をしない限り、病院でお金を払うことはまずないと言うところです。

全て保険でカバーされています。

婦人科や歯医者の追加請求は後日請求書が自宅に送られてくるシステムです。

法的健康保険のデメリット

法的健康保険のデメリット

最大のデメリットは保険内ではベーシックな治療しか受けられない点です。

ワンランク上の治療や検査をする場合は保険適応外になってしまい、実費になります。

この点、PKVは高額治療も保険内でカバーされているため、実費分が節約できます。

法的保険のその他のデメリットは、

歯の治療の実費分が高額であること、入院時は基本相部屋(個室希望なら実費)、

病院の待ち時間が長く、婦人科や専門医は予約がいつも一杯なので予約を取っても数ヶ月待ちは当たり前です。

PKVの場合は個室代も保険サービスに含まれている場合があります。

ドイツの医療についてはこちら↓も参考にしてみてください。

歯は特に追加保険の加入がおすすめ!

追加保険の事をドイツ語でZusatzversicherungと言います。

歯については特にメインの健康保険とは別で追加の保険に加入するのが断然お勧めです。


歯は治療にほとんど保険がきかないのでとにかく高くつきます!

格安だと、HanseMerkurでは月5ユーロからの歯の追加プライベート保険もあります。


HanseMerkurは大手プライベート保険なので、健康保険も勿論取り扱いがあります。


全般的な追加の健康保険(Zusatzversicherung)は下記のバナーから比較できます。↓

保険加入のポイントとしては歯の追加保険の場合、保険加入してから保険適用になるまでの待ち時間がプランによって様々です。保険会社やプランによって違うのでTarifcheck.deで比較するととてもわかりやすいのでお勧めです!

健康保険と違い加入義務のない追加保険は解約も簡単なので、必要なくなったら3ヶ月前に解約申請をするだけで解約できます。

詳細は保険会社のサイトをチェックしてください。

私個人の保険の感想

私はこれまで、いくつかの健康保険に加入してきました、それぞれの保険について個人的感想をまとめてみました。

ワーキングホリデー取得の際に日本で加入したプライベート保険(ケアコンセプト)でしたが、ほとんど病院に行く事なくワーホリを終えました。

ワーホリ後はビザを切り替えたのでドイツのプライベート保険に入りました。

本当はGKVにしたかったのですが、ビザが一年未満だった為断られました。

プライベート保険の期間中に歯のトラブルが立て続けに起こり、歯の保証もカバーしているプライベート保険に入っていたので費用は全部保険でまかなえました。

結果的にはドイツのプライベート保険にしていて良かったです。

その後、複数年単位でビザをもらえるようになったのと、KSKに加入したのでGKVになりました。保険会社はTKになります。

収入が不安定なフリーランスにはKSKに加入するのが一番おすすめです。
KSK加入方法については今後まとめていきたいと思います。

結婚した現在は、夫の扶養に入っているので家族全員でGKVです。
保険会社は引き続きTKです。

GKVの感想は可もなく不可もなく、病院で長い待ち時間や予約が全く取れない時は
いつもプライベートの健康保険に変えようか悩みます。

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保険会社にまずは相談してみましょう

ビザを取得する時、ビザ更新時に特に保険の見直しが必要になります。

安い旅行保険だと原則ビザをもらえませんので、数年住む場合は健康保険問題に1度は直面すると思います。

保険会社はたくさんありますので、上でご紹介した比較サイトから保険会社に加入の問い合わせをしてみましょう。

ドイツのビザについてはこちらのカテゴリーから、アーティスト保険のKSKについてはこちらの記事を参考にどうぞ。